イノシシに空気銃は無力なのか? 後半
結論から言うと、当たっても怯みもしなかった……。
もしかしたら気圧が下がっていて
本来のパワーがなかったのかもと言い訳しとく。
ここから、早朝にもかかわらず駆けつけていただきました、
写真家の幡野さんが撮って下さった写真を使わせていただきます!
5発ほど撃つ。しかし猪はケロっとしている…
おっかしいなあ。この空気銃カタログ上では22口径ライフルと同威力だよ。
当てどころが下手なのか?腕のせいなのか??
なるべく肉質を悪くしたくなかったのでスコップでぶっ叩くも
逆にスコップが壊れるという事態に。
しかしここで、
ワイヤーがかかってる方の足が
あさっての方向を向いていることにみんなが気付き始める。
今にも足を引きちぎってこちらに向かってきそうな感じ。
もう危なすぎるので、
念のために持ってきた散弾銃を使うことに。
こめかみの辺りに狙いを定め、発射。
轟音が辺りに鳴り響く。
撃ちますとも何も言わずに放った為、皆さんを驚かせてしまう。
すいませんでした…!!
打ち出されたスラッグ弾は目の後ろに着弾し、ピタリと動かなくなりました。
風穴からはサラサラと鮮血が流れています。
良く見てみれば、
骨は2本とも折れていて骨は皮膚から突き出し、皮のみで繋がっていた。
罠もひしゃげて、もう使えない状態に。
腰を痛めている僕は、イノシシを運び出していくれている
皆さんを眺めているだけでした。ぐぬぬ
その後、沢に移動し解体、上質な脂の乗ったメスでした。
小腸、大腸も便を洗い流し処理していきます。
最近食べるようになったんだけど超美味いんです。
これは内臓を守っている網脂。神秘的、ウスバカゲロウみたい
本当にいい1日だったなあ。
そうそう。
幡野さんとこんな会話をしました。
『あれ?銃で大物を撃ったの初めてだっけ?』
僕『ですね!銃で止め刺ししたのは初めてですね。』
『どうだった?』
僕『撃つときの気持ちですか?』
『うん』
僕『んー、鳩を撃つときと同じですね。』
『なるほど、ナウシカの原作でそんな話があったなあ』
聞かれるまで気がつきませんでしたが、
猪を殺すとき、鳩を殺すとき、僕の中で湧いた感情は同じでした。
小さい生き物だからって、大きい生き物だからって、違いはなく
命を奪うときの気持ちはなんもかわらないです。
一つ、強く心の中に浮かぶ気持ちがあります。
引き金を引く瞬間に『取り返しのつかない』って言葉なのか感情なのかわかりませんが、そんなことが毎回浮かびます。
前編
hikikomori-hunter.hatenablog.com