『ひきこもりのそとこもり』ひきこもり猟師物語

ひきこもりが 生きる場所を探す物語を ここに残していく。

『空白の七日間』part2  ー32GBの1日ー

ー2月9日ー

 

 

高性能カメラを手にしたはいいが、

やはり操作が全くわからずにあたふたする俺。

ボタン多すぎだろ!!

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だがそれがいい、初めてのことをしている時が一番楽しい。

逆に慣れると途端に冷める傾向があるんです。(なぜだ・・・ 

 

 

 

 

 

 そしてこの日、深夜3時を出発とする、

消防団の旅行、石垣島に2泊3日することになっていた。

 

 その為にも周辺機器を揃え、

操作を1日で覚えなければ!!と忙しなかったのです。

 

と思いながらもこの日は、二度寝を繰り返していました。

前日のてんやわんやで体力が尽きていたのです。

 

4度寝くらいしたかも。 

 

hikikomori-hunter.hatenablog.com

 

 

するとカメラマンをしながら、

罠のみで狩猟をしているsさんから電話が。

『猪取れたんだけどくる??あ、でもゆっくりしたかったら無理にとは言わないよ!』

 

 

hikikomori-hunter.hatenablog.com

 

 

 

1回目はお断りしました。眠かったのです・・ 笑

 

 

 

すると数十分後、先ほどとは違うsさんから連絡が、

『捌くの手伝わない??』

 

二度寝もしたので行くことにしました。

準備を終えて外に出ると、雪が・・・・

原付の僕には結構辛いのですが、YESといった反面やるしかありません!

 

 

 

現場に到着すると、二人のSさんが待っていました。

カメラマンのSさんに使っていない三脚を貸していただけたので、

初めての動画を撮ってみることに。

 

雪を防ぐ為に三脚に傘を取り付けてもらい、撮影開始。

内臓処理の様子を納めました。

 

 

近くの川に向かい、

男3人が綺麗な川のせせらぎをBGMに、

ひたすら胃袋や大腸、小腸を処理するといった動画を取り続けました。

 

この作業、慣れるまでかなり難しく、

手はウンコまみれになるし、冷たいしで忍耐力がないと到底できません。

 

途中途中、手に腸を握ったままカメラに駆け寄り、

残り容量を気にしたりしていました。

その腸が川の流れに乗ってしまうハプニングなどもあり、

これはシュールな良い絵が撮れたで!!と内心喜ぶ僕。

 

 全てを終えて、カメラマンのSさんがお礼にと、

ご飯をご馳走して下さることに。

 

 

ー行きつけのカフェで『プチお疲れ様会 』が始まります。ー

 

僕はそこでPCを開き、容量がいっぱいになったSDカードの整理を始めました。

容量を確保し、くだまきの様子を三脚で撮影します。

 

そして帰宅。

 

 

意気揚々と動画を確認します!!

 

 

すると・・・。

 

ない・・・・

 

『昼間の取れ高オッケーのデーターが無いでござる!!!』

いずこへ!!いずこへ!!と焦る。

 

原因はすぐに発覚した。

整理の際に、動画が保存されているファイルを、

ご丁寧にも完全削除していたのだ。

 

 

悲しみに包まれ、途方にくれる俺。

捨てる、という行為に否定的な感情を抱いてしまう僕は、

二度と復活しない32GBの記憶に対して、あることを悟った気がした。

 

『まあ良いか、俺は鮮明に覚えてるし。』

脳はどんなこともバックアップを取ってしまうハイスペック器官である、

しかし残念な事に、嫌な記憶をPCのように『ゴミ箱を空にしますか?』とはなかなかいかない。

 

 

それが人間らしさなのかもしれないよね。

 

 

 

 

ーいよいよ石垣島に向けて出発ー

 

妙に清々しい気分になった僕は、

旅行の集合時間まで一睡もせずにカメラの操作を覚えていた。 

 

急いで支度をし、迎えに来ていただいた車に乗りこんだ。

 

先輩方『はしゃぎすぎだろう、そのカメラなんだよw』

   『これマイク??っw』

   『この重たい三脚も持ってくの??  絶対使わないべ。』

 

僕『はい!!楽しみでしたので!!』

 

そして、薄着にリュックひとつ、カメラ道具一式という、

取ってつけたような『エセAD感』を醸しながら初旅行は始まることになる。

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僕『空港とか初めてです!!めっちゃテンション上がる!!』

 

先輩『寝てないのにお前元気だなあ・・・』

 

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『この鉄の塊が飛ぶのか・・・?』

『曲がるのかよおおおお!!』

 

なんでも初体験の彼を待ち受けていたのは、心のジェットストリームか・・・

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先輩たちもコントロール不能な、

25歳がはしゃぎ回り、時に落ち込む。

 

 

 

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 曇り気味、寒い石垣島という舞台に、

若干の不安を抱きつつも、心は動かされていく・・・!

 

次回・・・

 

ー 充電器を探せ ー