『ひきこもりのそとこもり』ひきこもり猟師物語

ひきこもりが 生きる場所を探す物語を ここに残していく。

僕が ネカマをしてたときの話をしよう

Q.ネカマって知っています?

A.オンライン上で男が女と偽る事です!

 

そうです!それ以外の何物でもありません。

ちなみに逆はね、…なんだっけ?

まあいい、青春時代のほとんどをネカマで過ごした僕の、

淡く暗く、血と硝煙と、魔法の話を思い出しながら少しづつ語ろうかな。

 

 

1,始まりは無法地帯の戦場で

あれは高校生2年目の夏頃だったと思う、

僕はメタルギアオンライン、通称”MGO”という対人ゲームに明け暮れていた。

www.youtube.com

こーいうゲームです。今でも特殊な方法でプレイできます。

 

 

レベルという概念はあれど、成績で上がり下がりする仕様。

別にやりこむ要素はないのだけど、睡眠と風呂と食事以外は

メタルギア オンライン(オンライン専用) - PS3

何と無くそこに帰ってしまう、そんな場所だった。

 

もちろん学校には ほとんど行かなくなっていた。

努力はしたけど、後期になれば出欠日数の関係で単位を根こそぎ落としてしまった

そして数え切れないほどバイトをした僕であったがどれも続かない。

そして失恋もあった。そして僕は全てに対して疲れてしまった。

 

特に、社会の性というものの概念に疑問を持ち始めた。

僕は正直、力仕事はしたくない。体調の問題もあっただろうが

もともと精神的には雄々しくなかった。

 

 

幼い頃は母の手作りのアライグマぬいぐるみを手放さず、

どちらかと言うと女の子たちに混じって、ままごと遊びをしているような子供だった。

勿論、父の影響で銃やガンダム、エヴァなども好きだったが。

 

小学生になり、周りに流されて別にカッコよくなりたい訳じゃなかったが

何かと男らしくしてしまう事に今思えば疲れていた。中学に上がると

もう立派に社会や周りに毒されて、男らしくしなきゃ。

そう思っていた。もう疑うこともないほどに

 

そして高校に上がる、定時制高校に入学。

入学式は私服だった。式の終わり際、

僕は初めて目を見開いて一点だけを見つめて時が止まるような体験をした。 

 

いわゆるヴィジュアル系の女の人だった。

ガッツリ入ったアイメイク、口ピアス。全身真っ黒でほつれた洋服。

カッコ良かった…格好良さに衝撃を受けたのである

 

ああ、いかんこの人のことを語り出すと長くなる。

これはまた別のお話・・・・

 

その人の影響でヴィジュアル系と言う知らない世界を知り始め

のめり込んでいった。心底求めていた世界だと思った。

音楽の力で価値観が広がり

そして疑うことを忘れていた、性についてもやもやし始める

僕はどちらでもいたくないと本気で思った。

らしくしなさい、らしくしろと言う言葉に本気でイラついた。

そしてグレた。V系ブランドで身を固めて、

毎日全身真っ黒で死ね死ねオーラを振りまいていた。

 

そして時は過ぎ…

なぜか、

なぜか、、、部屋からほとんど出れないひきこもりが完成したのである。

 

 

 

 

 

そして高校2年の夏、MGOに日々明け暮れていた

そしてついに、コミニケーションの最後の砦であるオンライン上でも

人と関わりたくなくなった。

 

人が集まるクランの中でのやりとりにさえ疲れてしまったのだ。

 

 

そして一人でも気兼ねなく思う存分暴れることが出来る

オートマッチングと言う部屋が僕の居場所になった。

 

楽だった、言葉遣いも素で、暴言を吐きたいときも我慢はしなかった。

するとある時、キルされた画面で戦闘が終わるのを待っていた時。

 

図々しくチャットで話しかけてきた奴がいた。

気だるかったが暇つぶしで答えた。

けど、不覚にも久しぶりの会話に少し気分がほぐれた自分がいた。

 

そしてマッチングが終わって、ロビー画面でぼーっとしていると

個人メッセージがきた。

 

さっき話しかけてきた奴、、、、

なんだ、図々しい奴め。そう思いながら…

なぜか互いにフレンド登録をしていた。

もう明け方で、長らく開けてない雨戸の隙間から光がうっすらと入ってきていた。

よし寝よう、いつものように自分の時間は終わりだとばかりに布団に入った。

 

 

それからは度々チャットで話すようになった。

だいたいアニメの話で盛り上がった。

 

ある日聞かれた。前から気になってたんだけど、女の人だよね?

なんでか知らないけどうんと答えてしまった。

 

 

それが救いでもあり、苦悩の始まりにもなると知らず。

 

 

 

2. ネカマという言葉も概念も知らないが、自然と心地よかった

 

 図々しい彼の事は以降、当時のゲーム内の名前、PC名:ログと呼ぼう。

ログは私がインすると

 

 ーーーーーーー心の緊急会議ーーーーーーーーーーーーーーーー

…!!!

 

ちょっと待って

赤裸々だからさ、色々もう赤裸々に話してるから隠さないんだけどさ。

酒も飲んでるし、音楽も当時好きだった、うみねこのなく頃にのBGMを聞いてるのもあるかもしれないけどさ

 

 

今、無意識に「私」とか入力したんだよ。

大丈夫か俺、、、、ペルソナ出てきちゃってますよ!アザゼルさん!!

 

久しぶりにツチヤ の裏人格が登場しかけると言う放送事故発生。

これもまた別の機会にでも語ります。

せっかくなので、この裏人格は当時のPC名でRose「ロゼ」とさせていただきます。

 

由来はたまたま僕が使ってた洗顔料のロゼットからです…

アイデアはシャワー中に閃くとはまさにこのこと。

 

ロゼット洗顔パスタ 海泥スムース 120g

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Q,銃所持者がこんなやばそうなやつで大丈夫か!

A、オールオッケだ!

当時とは違いますから安心してください。

もう、自分の中では良い形で昇華されてるんです。

むしろ「ひきこもり猟師」と名乗り始めてからが自分を出せなくなっていた節があるんです。

 

僕は自分の別人格と脳内で会話できるんですが、いわゆるこいつ”ロゼ”なんです。

上に出てきたV系女子とは今では親友なんですが、当時本気で心配されました。

誰と喋ってるの?的なことをね…

 

 

ーーーーーーーーーーとりあえず会議終了ーーーーーーーーーーー

 

 

2. ネカマという言葉も概念も知らないが、自然と心地よかった

 

 図々しい彼の事は以降、当時のゲーム内の名前、PC名:ログと呼ぼう。

 

時間も過ぎるにつれて、ログはしつこいと言うか、

人懐っこいと言うか、憎めない存在になっていました。

 

一方、女ということになってしまった僕は、

特に無理する事なく、ほとんど素のままで接していた

 

一人称を、うちに変える事くらいでした、むしろそれこそがスイッチ。

普段無理していた自分から解放されるスイッチでした。

 

 

時は過ぎ、気楽なオートマッチングではなく

ログに誘われて、いわゆる身内部屋にお邪魔した。

そこに居たメンバーとは現在に至るまでつながりを持つことになる。

 

そこで目を引いたのはPC名:「ユキ」だった。

IIだったかWWだったか忘れたが、

雪の積もるフィールドで「ユキ」と対峙した時、恐怖を感じた。

M4を的確に指切りし、得意な足音聴きも自分と同等かそれ以上、

そして何より、言葉遣いから女性的な印象を受けた。

 

この女!!できる!!そう謎の嫉妬を抱いていたのだが

でも後に「えw違うよ」と一掃され流ことになる

 

以後、その部屋の常連の仲間入りすることになり、クランも結成される。

そしてクラメンにどう思われようとかいう感情はなく、女としてそこにいる事が自分の中で自然になっていた。

 

クラメンの中には本当の女性もいたが、

リアルの身内に、男っぽいV系の女友達が多かった事や、そもそも女装する店でバイトしたという珍経験があったことから、

普通の男子が知り得ない知識があり、普通に会話ができていた。

彼女は狙撃が上手くて、料理が好きで、レスは早いがタイプミスが半端じゃないという

またキャラの濃いお方。

 

 

 

 そう、騙すという感情はなかった。

たまについてしまう嘘には心底心が重くなった。

でも逆に考えた。違う、もう良いんだ

リアルはもう良い。こっちがリアルだ。

 

こっちで生きていることになんの不満もない、このまま人知れず死んでも構わない。

そう本気で思っていた。

 

 

 

 

 

クラメンのリーダーは良いおじさんみたいなキャラだった。

関西風のさっぱりエロオヤジ!みたいなキャラで

リアル女子に絡んでは、「しね」「金たま潰すぞ」と二人に一掃されるのがお決まりで、その光景を思い出すと今でも温かい気持ちになる。

 

実際その頃は、いわゆる今の僕「ひきこもり猟師」の人格は後ろに隠れていて廃人のような状態だった。ロゼがもはやリアルだった。

 

そして彼ら、彼女たちのおかげで

ひきこもりの長い月日をかけて、

ロゼが形成されていき、その人格は大きくなるにつれて、

おい、お前は弱っちぃんだから私が守ってやるよ!」と頭の中で言われているように感じた。それからはイメージ、イメージであってイメージではないんだけど

辛い時には彼女に精神を委ねていた。

 

それからは孤独感というものを感じた事はなかったし、深夜にコンビニまで散歩に出かけたり、体調がいい日には近所のカラオケにヒトカラをしに行ったり。

心が荒んでいた自分を励まそうと、雑貨屋さんに行ってアロマを買ったり、眺めてると気分が落ち着くランプを買ったり。

 

彼女が形成されていなければ僕はずっと横浜の家にほとんどひきこもり、

その後に起こる、

辛くて辛くてしょうがない出来事も乗り越えられていなかったと思う。

 

当たり障りない言葉で言えば、

強い面の自分だけを前に出し、

そのほかの面を後ろに隠す事で自分を守っていたんですね。

 

 

もともと感受性が豊かというか、人と違う世界を見ていた事は知っていたので

そういった事はなるべく周りに知られないようにしていました。

 

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 おお、もう0時半か・・・

思い出にふけっていたらいい時間になっていた。 

気が向いたらまた続きを書こう。

 

人にどう思われるかよりも、自分の素を、出来事をなかった事にしない。

それが俺の忍道だ!!←

 

 

 

追記:なんでこんなことを話そうと思ったのかな?

翌朝思ったんです。そしたら気づいた

僕の朝の目覚ましが


【クエスト達成記念】TVアニメ「ネト充のススメ」スペシャルOP/ED映像(サタデー・ナイト・クエスチョン/中島愛 ひかり、ひかり/相坂優歌)

 

このアニメのOPなんです。だからかなー

深層心理で普段から思い出してたのかも知れない

 

このアニメ、なんとなく見始めたら当時のことを思い出さずにはいられなくて

ついまたネトゲやりたくなってFF14再開したくらいですからね。

 

主人公というかヒロインが性別を偽ってネトゲしてくうちに色々起こる話です。

経験ある人なら、「ああああ、、、わかる。わかるよ」ってなること請け合い

 

 

サタデー・ナイト・クエスチョン

サタデー・ナイト・クエスチョン

 

 

 

 

ファイナルファンタジーXIV コンプリートパック

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 またのんびりこの世界でクラフターとかギャザラーとかしたいなー